宿の紹介

猪苗代沼尻温泉 沼尻高原ロッジは、豊かな山並みに抱かれた静寂の中に佇むプレミアム宿で、ミニマルで洗練された温もりある空間が大人の滞在にふさわしい趣を醸し出しています。客室数がおおむね１２室と限定されており、ひとりひとりに丁寧なサービスが届きやすい規模感であることが特徴です。

温泉は源泉かけ流しの硫黄泉で、乳白色に濁る湯が肌にやさしく溶け込み、日常の疲れを包み込むように癒してくれます。立ち込める硫黄の香りが山の雰囲気と相まって、湯浴みそのものがひとつの体験となる空気が漂います。ラウンジには自由に楽しめるドリンクが並び、ウッドテラスでは夕暮れの空を眺めながらワインを手に取ることもでき、宿泊時間が“何もしない贅沢”としてゆっくりと流れていきます。

料理には地元・会津や猪苗代周辺の旬の食材を活かし、創意を凝らした一皿ひと皿が皿を彩ります。山菜や川魚、地元の野菜など、地域の風土を感じる食材が、素材の良さを生かす調理で提供され、器や盛り付けにも上質な気配が漂います。朝食ではわっぱに詰められた色鮮やかな副菜とともに、炊き立てのご飯が供されるなど、旅の朝をさりげなく特別なものにしてくれます。

客室にはテレビを設置せず、音楽や読書、窓越しの木々を眺めるなど、リラックスに徹するための配慮がなされています。室内のインテリアには会津木綿を用いたファブリックや、落ち着いた色調の木材使いが多く、自然との調和を意識したデザインが感じられます。夜には窓外の星空や木立のざわめきを背景に、薪ストーブの炎や間接照明の柔らかな光に包まれて、旅先の“隠れ家”としての時間がゆったりと刻まれます。

季節が移ろうごとに、ロッジを取り囲む自然の景色も姿を変えます。春の新緑、夏の深い緑、秋の紅葉、冬の静かな雪景色と、それぞれの時期が見せる景観を湯上がりに眺めることができ、四季を通じて滞在に深みをもたせてくれます。宿というよりは“森の中の自分だけの別荘”のような存在として、静かに旅情を満たしたい方にとって理想的な場であると言えるでしょう。